アメリカでの生活とアートについて

英語でのコミュニケーション

人工内耳の手術を受ける前は120dBの聴力のためコミュニケーションが円滑ではなく、またどの病院に行っても人工内耳の装着を勧められていました。それにも関わらず、普通に会話をしていたので、誰も私が全く聞こえていないことに気がつきませんでした。

人工内耳の手術の後、30dBの音が聞こえるようになってから英語の習得が容易になった時に気がついたのですが、私たちが考えている以上に、おそらく音声と言語に密接な関係があると思います。

そのことがきっかけで「言語、音声とは何か?コミュニケーション、また境界とは何か?」というテーマに挑戦したいという思いが強くなり、現在の留学に至っています。

また人工内耳の手術前にメトロポリタン美術館の研修を希望していたのですが、メトロポリタン美術館で仕事をされていたある大学の教授から「あなたの英語力だと研修は無理です。英語ができないのは、あなたが血の滲むような努力をしていないからですよ。」と断られました。

その時点では正しかったと思います。というのは、確かに英語でのコミュニケーションが取れないと研修に支障をきたすからです。アメリカだからと言って、全ての場所でサポートが保証されるわけではありません。(私もそうだったのですが、アメリカの方が保証されていると誤解されている方が多いです)

キャロニー・シュニーマンさん 私が制作した彫刻をとても気に入ってくれていました。

上の写真は、去年の授業でキャロニー・シュニーマンさん(Carolee Schneemann)と討論した時のものです。この時は作品のコンセプトを壁に張り出してから対話していたので時間がかかりましたが、今は音声で伝えることによって容易に意思の疎通を取ることができるようになっています。これも人工内耳の手術をしなければ不可能だったことです

彼女はベニス・ビエンナーレにて優秀賞の金獅子賞を獲得した著名人で、日本人で同賞の最高賞を獲得したのはオノ・ヨーコのみです。他には森万里子さんが名誉賞、田中功起さんが特別表彰を受賞されています。

https://www.moma.org/artists/7712(キャロニー・シューニマンさん:モマ)

https://www.artpedia.asia/caroleeschneemann/(キャロニー・シューニマンさん 日本語)

https://bijutsutecho.com/artwiki/7(ベニス・ビエンナーレの情報)