アメリカでの生活とアートについて

コミュニケーション

人工内耳の手術を受ける前はコミュニケーションがスムーズではなく、また滝のような轟音の幻聴を聞く日々でした。どの病院に行っても人工内耳の装着を勧められていました。

しかしそれでも普通に話していたので、私の聴覚がスケールオーバーしていたことに誰も気づきませんでした。いわゆる「聴覚障碍は見えづらい障碍」と言われるゆえんです。

そして、藝大の博士課程在学中の時に、アメリカで美術館の研修をしたかったので、関係者だった日本の某大学の教授にお会いしたところ「あなたの英語力だと研修は無理だ」と断られましたが、その時点では正しかったと思います。

そして人工内耳の手術の後、音が聞こえるようになってから気づいたことは、言語と音声は非常に密接な関係があることです。

そのため「どのようにしたら他者とコミュニケーションを取ることができるのか、またその境界を表現すること」が私の最大のテーマとなりました。

この写真は、去年の授業でキャロニー・シューニマンさん(Carolee Schneemann)と討論しているところです。この時は作品のコンセプトを壁に張り出してコミュニケーションを取るので時間がかかりましたが、現在は音声で伝えることによって、マイカでは短時間で意思疎通を取ることができています。

彼女はベニス・ビエンナーレにて優秀賞の金獅子賞を獲得した人で、日本人では同賞を獲得したオノ・ヨーコがいます。

https://www.moma.org/artists/7712(キャロニー・シューニマンさん:モマ)https://www.artpedia.asia/caroleeschneemann/(キャロニー・シューニマンさん 日本語)https://bijutsutecho.com/artwiki/7(ベニス)