アメリカでの生活とアートについて

ハーシュホーン美術館(Hirshhorn Museum)

ワシントンDCに行きました。ボルチモアから僅か1時間で、往復8ドルです。

目指すはハーシュホーン美術館(Hirshhorn Museum)です。キュレーターたちから「パット・ステアー(Pat Steir)の作り出すノイズの表現と、リー・ウーファン(Lee Ufan)の空間表現を見るように」と言われていたので、心待ちにしていました。

パット・ステアーは、ミニマリズム、コンセプチュラルアート、アブストラクト・ペインティングの先駆者です。

代表作は常にモマ美術館で見られ、もしフィラデルフィアに行く際があれば、バーンズコレクションでも巨大な作品を見ることができます。

https://www.nytimes.com/2019/01/18/arts/design/pat-steir-barnes-foundation-waterfall-kiki-smith-feminist.html

絵の具を上から流して表現された滝は生き生きとしており、今なお彼女のイマジネーションは枯衰していません。

今回の展示も美しい色彩で構成されており、近くで見ても驚くほどデリケートに表現されていました。

ハーシュホーン美術館は円形の建物になっていますので、建物の中をぐるぐる歩き回ることになります。最初に白い滝があり、カラフルな色彩の滝が続いて、最後にネガポジ反転した黒い滝で終わる。あたかも「円」の思想をインスタレーションで表現したかのようです。

同じくリー・ウーファンの石と鋼鉄を使った素晴らしい作品も、世界中で見ることができます。彼は韓国から日本に渡ってきた人で、多摩美術大学の名誉教授です。また「もの派」という日本の美術運動を理論化したことで有名です。

いつも美術館の中で作品を見ることが多いのですが、今回は外でも展示していました。

借景のような空間

この作品は白い砂利があることで、日本の禅寺にある石庭を思い起こさせ、また背後のビルとの構成によって「借景」の表現を想起させました。芝生との組み合わせがユニークであり、西洋と東洋の交差点のようです。

また、美術館の中庭には噴水があるのですが、その周りを鏡のようなスチールの板で覆っていました。

美術館内にあったペインティングの「ダイアローグシリーズ」では、空間が完璧に美しく配置されていたので、たまたまそばにいた小さな蜘蛛が目立っていました(笑)

2人の優れたアーティストに共通する要素は、50、60年代以欧米のアートシーンで旺盛したミニマリズムの表現です。(ミニマル・アート)

そして、この特別展示から浮かび上がるのは、東洋への眼差しです。

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